できないお墓参りと私なりの感謝のかたち
私の家のそばに小さな山があります。
その山には公営墓地があり、お盆の時期になると山に上がる人の車で道が渋滞するほど。
化学物質過敏症になる前は、私も母と一緒に山へ上がり、横山家と母の実家のお墓を掃除するのが当たり前の日常でした。
けれど発症してからは、お盆の間は特に、外に出られず、窓も開けられません。
山から流れてくるたくさんのお線香の煙に反応してしまうからです。
今朝も、いつものように窓を開けて「あ!」と気づきました。
そうだ、お盆の時期だ。
慌てて窓を閉めました。
そんな事情で発症以来、お墓参りにも行けず、墓掃除の手伝いもできない。
それがずっと気になっていたけれど、
あるとき「ご先祖さまのことは普段から想えばいいんだ」と考えるようになりました。
今は、毎日湯船に浸かるとき、祖父母やそのまた上の世代を思い浮かべて「ありがとう」と感謝を伝えています。
そして、両親とも話をし、お墓の掃除が少しでも楽になるよう、雑草対策に石を敷いてもらうことにしました。
夏前に石材店に頼んだら「お盆には間に合わないけど、秋にはできそう」とのこと。
ちなみに、うちのお墓は石工だった祖父の手によるもの。
長く行けていないけれど、「たしかこんな感じだったなー」と記憶をたどって描いてみました。

化学物質過敏症になると、世間では当たり前とされていることができなくなる。
これもできない、あれもできない…数えたらきりがありません。
でも、捉え方をほんの少し変えてみると、よいことも見えてきます。
以前は、お墓参りのときだけ祖父母に挨拶していたけど、今は毎日できてるじゃん、私。
そんなふうに、自分をちょっと褒めてあげています(笑)。
どうしても「できないこと」を数えてしまいがち。
だからこそ、“できない” を手放して、自分なりの形を見つけていこう。
そう思うようになりました。
どうぞ、みなさんもよいお盆をお過ごしください。
『大丈夫、きっとよくなる。化学物質過敏症の私がつくった製品wacca(ワッカ )』

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