化学物質過敏症で運転免許を更新する環境の変化

化学物質過敏症になってから3回目の免許更新。
カナリアンは大勢の人が集まる場所で手続きするのは難しい。

特に夏のこの時期は、洗剤の種類も多種多様。
せまい通路には香料や抗菌系の成分が充満していて、視力検査や顔写真に並ぶことができない状況です。


そこで、皆さんが終わってからの手続きをお願いしています。

人がいなくなるのを、部屋の端っこで待ちます。
案内の方がタイミングをみて呼んでくれました。


講習も別室で受けさせてもらいました。

思い返せば、別室での受講をお願いした 1回目(2014年)はアコーディオンカーテンで仕切ったエリアだったので、上下の隙間から入ってくる空気が同じ…。辛くて朦朧としたのを覚えています。


2回目(2019年)はパーテーションで小部屋が作られていたおかげで天井まで壁があったけれどクーラーがなくて。

暑いから扉開けておきますね、と職員さんが言われたのを「空気が入ってくると体調が悪くなるので、暑くてもいいから閉めてください」と説明。
その後、事情を理解した職員さんが扇風機を持ってきてくれました。


そして3回目(2024年)の今回は、扉がついた部屋で、エアコンもついていました!

他の方もいなくて、1人で安心して受講。
もう最高でした。

この免許更新がつらくてマスクを開発したのでした。
今日はポケットにガーゼも仕込んで、完全防備。

1回目は、化学物質過敏症の説明から始めたものの
「化学…え?」とお互い理解に時間がかかったたけれど、患者が増えたからか、対応がめきめきと良くなって。

ゴールドなので5年に一度の経験ですが、この変化は素晴らしい。
私にとってはスイートルームに来たようです。

外出すれば体調が悪くなるリスクをわかっていても、本人が手続きをしないといけないものがあります。

家から出ることすらままならない方は、医師から事情を説明して更新を伸ばしたと聞いたことも。

私も発症した2009年から数年間は、世の中へ伝えるのが役割だと思ったほど、毎回化学物質過敏症について説明をしていましたが、最近は「化学物質過敏症」というワードを知っている方も増えて随分理解が広まったと実感しています。

とはいえ、最近発症された方は、周囲の無理解を感じることも多いと思いますが、物事は急には変わらなくとも、少しずつ変化を促すのは可能だと私は思っています。

私も6月からの体調悪化で万全の体調ではありませんでしたが、今回の環境が素晴らしかったおかげで、帰宅後は少し休めば回復することができました。


自分でワッカのマスクの効果も実感して、嬉しい日でした。
2019年の免許更新ブログは以下の通り。
この時、安心できるマスクが本当に欲しいって心から思ったんだよなあ。

『大丈夫、きっとよくなる。化学物質過敏症の私がつくった製品wacca(ワッカ )』

たくさんの人が化学物質過敏症の現状を知ってもらうために、応援してくれています。
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ご協力ありがとうございます。

カナリアハウス主宰|シルクスクリーン製版の(株)横山工藝 取締役。学芸員(美大卒)。2009年に化学物質過敏症を発症し、2013年に診断。12年~14年、21年が最も状態が悪く、今は寛解(かんかい)に向けて前進中。アトピー性皮膚炎歴30年。 過敏症の方が使える衣類を開発・製造して「ワッカ」http://store.wacca-f.com で販売|衣食住に関する情報発信は「カナリアハウス」https://canariahouse.com |著書に「化学物質に過敏なあなたへ」https://amzn.to/3UdVC2T|YouTubeチャンネル「カナリアハウス」 https://www.youtube.com/@canariahouse

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