自然素材だけでプリントできる?
試行錯誤のプリント実験スタート!
通常、お店で売っているTシャツなどにされるプリントは左側(黒枠)です。
顔料インクがバインダー(糊)によって布にくっついている状態です。
顔料インクは通常のシルクスクリーン印刷で使用するインクで、そのまま布にくっつくので、ドライヤーなどの熱で乾かせば、洗っても色落ちしません。
そして、このプリントの服を、私は着られません。
顔料やバインダー(糊)に含まれる化学物質に反応してしまうからです。
私の場合は、特にバインダー(糊)に反応するので、まずここを自然素材に置き換えてみることにしました。
実験1:バインダー(糊)を自然素材に置き換えてプリント
右側の写真は、バインダー(糊)の代わりに自然素材の布海苔を使ったものです。
こちらはインクとして染料を使いました。
染料は布地に浸透した分がプリントとして残るので、余分な糊と染料を落とすために水洗いして乾燥させます。
通常の染色で使う前処理剤や定着液などの薬剤は使用していませんが、染料も化学染料なので、匂いを嗅いでみると自分の体に影響してしまう要素が十分にあるのを感じます。
ただ、使う量がとても少ないわりに、左側ほどではありませんが色は残ります。
さすが、化学の歴史はすごい。
実験2:染料も自然素材に置き換える
前回の記事<自然素材『茜(あかね)』で色糊を作ってみた>で、茜の染液から色糊を作ってプリントした動画をアップしました。
その時の色糊を使って、染料も自然素材に置き換えてみました。
プリントしたままでは布に色が定着しないので、蒸して水洗いして乾燥させます。
するとどうなったかというと…
左がプリントした状態。
右が蒸して水洗いして乾燥した状態。
うーん、、さすがにこれでは色が薄すぎる。。
50年近くプリント業界携わってきた父から聞いていた通り、染料は定着が難しい。ここがこれからの課題です。
今回の実験結果:過敏度レベルが低ければ大丈夫?
私の感覚でしかありませんが、化学物質過敏症の症状レベルを、最も軽いレベルを1、最も重いレベルを10とした時、私は8か9くらいまで体験したと思います。今は6か7くらいかと。
今の私なら、実験1でご紹介した、バインダー(糊)を布海苔に置き換えただけでも、着られるレベルのプリントになるなと感じました。
ここで満足してしまいそうですが、やはり『どこまで化学的要素を減らせるのか』は追求したいところなので、引き続き実験していこうと思います。
『大丈夫、きっとよくなる。化学物質過敏症の私がつくった製品wacca(ワッカ )』
たくさんの人が化学物質過敏症の現状を知ってもらうために、応援してくれています。
このバナーをクリックしてくれるだけでこの応援の輪がどんどん広がっていきます。
ご協力ありがとうございます。
コメントを残す