工場の改修で使う建材の確認は、自分の体で行う
最近、朝は大工さんからの声かけで始まります。
「ちょっとこの臭い、嗅いでもらえますかあ?」
建築現場で使う材料のチェックです。
現在、化学物質過敏症やアレルギーの人が着られる衣料の縫製工場を作っています。(※ブログの最後に関連記事のリンクがあります)
微量な化学物質があっても普通の方はわからないので、私が確認するしかありません。
先日、私が嗅いでダメだったものに、天井や壁の中にいれる断熱材があります。
表面はあまり臭いがしなかったので、確認しようと深く吸い込んでしまったところ、中の方で石油系の臭いがしました。
私の場合、化学物質を深く吸い込んでしまうと鎖骨が痛くなります。
「しまった!」と思った時には遅く、骨が痛み出しました。
その日は鍼治療の予約を入れてあったので、受診。
鍼灸師の先生は、私が嗅いで確認するしかないと知っているので
「まあ、仕方のないことですけどねえ」
と言いながら、回復させてくれました。
でも、この異常気象の中で、断熱材を入れないわけにいきません。
夏の暑さはひどいし、2年前には福井豪雪も経験しました。
「この断熱材、星4つなんですけどねえ」
と大工さん。
ホルムアルデヒド発散速度による等級区分というのがあって、F☆☆☆☆という、ホルムアルデヒドが一番少ない等級だそうです。
しかし、その範囲におさまらないのが、化学物質過敏症。
ホルムアルデヒド以外の何かに反応している可能性もあります。
反応したのは中の方だし、そんなに影響はでないかな…と思いつつ、天井や壁に断熱材を入れてその部屋に立ってみると、私の反応があります。
断熱材を使う面積が広いので、一つの材料を嗅いだときより影響は大きくなるんですね。
すると建築士さんが何やら持ってきました。
「ちょっとこのビニール、におい嗅いでみて。なんともない?」
私が嗅いでも反応しません。
「じゃあ、天井貼る前にビニール入れよう。なるべく部屋に入ってこないように。
あとは天井裏に換気扇つけて、外に出そう。」
このビニールを貼ってもらうと、私の反応はほぼなくなりました。
ビニールの下に天井の石膏ボードを貼ります。
こちらのボード、私は反応せず大丈夫でした。
工事中の部屋を見にきた女性の社員が
「ここの空気はいいですね」
と言っていました。
化学物質過敏症ではない人もわかる空気のよさ。
でもこの環境の工場を実現するには、自分の体で試すしかないので、体調を整えて頑張ります。
▼化学物質過敏症になって、この事業を始めることにしました
https://blog.canaria-project.jp/2019/07/26/csclothes/
『大丈夫、きっとよくなる。化学物質過敏症の私がつくった製品wacca(ワッカ )』
たくさんの人が化学物質過敏症の現状を知ってもらうために、応援してくれています。
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