化学物質過敏症患者に必須のマスクを、オーガニックコットンでつくる(2)

化学物質過敏症(以下CS)患者さんのマスクは、まわりの空気(化学物質)を吸わないことが一番の目的です。
そのために、以下のことを重視しました。

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顔にフィットしていること。

長時間つけるため、息苦しくないこと。

安全で、良い材料を使うこと。

・使った素材を全て提示できること。

活性炭フィルターが出し入れできること。

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顔にフィットさせる

顔とマスクの間に隙間がないほど、空気が入りません。

そこで、鼻部分に形状保持のワイヤーを入れました(図①)。
軽く押さえると、自分の鼻の形にそわせて形づくれます。

オーガニックコットンマスクの図

私がこだわったのは、あごにもワイヤー(図②)。
ここが安定するとズレがなく、空気の隙間ができません。

さらに、化学物質過敏症の患者さんは7割が女性。
あごのワイヤーをちょっと尖らせると小顔効果があるんです(笑)。

あごが届くよう、生地も長めにしてあります(図③)。
話しているうちにマスクがずり上がるのを防ぐためです。

オーガニックコットンマスクの図2

そして、の部分(図④)。
ここに隙間ができがちです。

普通のマスクはゴムひもがほとんどですが、ゴムに反応する方、耳切れをおこす方がいます。

そのため、オーガニックコットンのマスクはひもが使われていることが多いのですが、いったんマスクを外して「これくらいかな」と結んでから着用するので、どうしてもぴったりした長さになりません。

そこで、ひもに調整具をつけることに(図⑤)。
ブラジャーのひもの調整をするように、マスクを着用したままひもの調整ができます。

耳が痛くならないマスクひも



これでフィット感がぐんとあがりました

長時間つけても息苦しくない

鼻と口の前に空間があれば、息苦しさは軽減すると考えました。

そこで鼻からの角度を通常のマスクより深くして、立体型に。
空気が溜まるので保湿効果もあります。

安全で良い材料

生地はオーガニックコットン。
さらに、縫い糸も、ひももオーガニックコットンです。

ひもは平らな袋ひも。細い丸ひもより安定します。

素材は全て提示

一般に安全とされていても、CS患者さんが反応することがあります。
また、ある患者さんは大丈夫でも、別の患者さんは反応してしまう、など、個人差が大きいのも特徴です。

そこで、患者さんご自身の判断材料になるよう、使った素材は全て提示します。
逆に言えば、素材がわからないものは使用しません。

このマスクに縫い込んである形状保持のワイヤーはポリプロピレン、ひもの調整具はナイロン製です。

CS患者さんの半分が電磁波過敏症(ES)を発症するので、ワイヤーも金属は使わないようにしました。

活性炭フィルターを出し入れできる

顔に当たる面はガーゼで、ポケット型です(図⑥)。

活性炭フィルターをいれるマスクポケット

CS患者さんは活性炭入りフィルターを使う方も多いですよね。
フィルターを両脇から出し入れでき、フィルターを抜いてマスクを洗えます


CS患者さんに試してもらう

私も外出などに使ってみて、これまで使っていたオーガニックコットンマスクより香料などを格段に吸わなくなった、と実感します。

立体マスクは普通サイズと、ビッグサイズの2サイズ。
男性や顔の大きい方も、安心して使えます。

(追記:この後、子供サイズを追加しました)

ビッグサイズのマスク

まずは知り合いの患者さんに、使用感を確認してもらうべく、試作を配りました。

アンケートも一緒にお願いしたので、回答をみて改良する点、考慮することを考えます。

※追記:改良したマスクは2020年5月中旬に販売開始の予定です。



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wacca代表。シルクスクリーン製版、衣装制作の(株)横山工藝 取締役 。アトピー性皮膚炎歴30年、2009年に化学物質過敏症を発症し、2013年に診断。2012年~14年が一番状態が悪く、今は寛解(かんかい)に向けて前進中。 「心地いいが基準になる暮らしのために」をコンセプトに、過敏症患者さんも一般の方も安心して使えるものづくりを目指して、スタッフとともに試行錯誤しています。

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