オーガニックコットンの父 近藤健一さんとの出会い(1)

2011年12月1日。
大切な出会いがありました。

その頃の私は、化学物質過敏症を発症していたものの、数々の病院を訪れても原因も病名もわからず、ただひたすら鍼治療を受けていました。

その日、珍しく体調がよかったので、久しぶりに会社に出ました。
すると来客が。

「オーガニックコットンの父」「糸の魔術師」と呼ばれる近藤健一さんとの出会いでした。

近藤さんはクラボウ、大正紡績といった紡績会社で300種類以上の糸を作り出した技術者です。


前日、私は不思議な夢をみていました。
大きな象が、会社の玄関に来る夢でした。

なぜかはっきり覚えていて、その象と同じ色のジャケットを近藤さんが着ていらしたので、思わずその話をすると、

「それ、僕だよ。僕、象さん大好きなんだよ。」

と茶目っ気のある笑顔でおっしゃいました。

当時の私は、アトピーで長年使っていたステロイドが使えなくなり、止めた副作用で顔も首も皮膚がゴワゴワ。
今でもまだ皮膚は黒ずんでいますが、今以上に黒ずみ、紫色の肌でした。

なかなか着られるものがない、という私の話を聞いた近藤さんは、自分が首に巻いていたストールを外し

「これ、してごらん。オーガニックコットンのストール。これは大丈夫だよ。」

と私にくださいました。

それは「ダッカの霧」と呼ばれる、極細のオーガニックコットン糸で作られたストールでした。


(つづきます)

『大丈夫、きっとよくなる。化学物質過敏症の私がつくった製品wacca(ワッカ )』

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カナリアハウス主宰|シルクスクリーン製版の(株)横山工藝 取締役。学芸員(美大卒)。2009年に化学物質過敏症を発症し、2013年に診断。12年~14年、21年が最も状態が悪く、今は寛解(かんかい)に向けて前進中。アトピー性皮膚炎歴30年。 過敏症の方が使える衣類を開発・製造して「ワッカ」http://store.wacca-f.com で販売|衣食住に関する情報発信は「カナリアハウス」https://canariahouse.com |著書に「化学物質に過敏なあなたへ」https://amzn.to/3UdVC2T

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