化学物質過敏症が悪化した時に避難できる先をみつける(2)
布団や食料を積んで、お借りする別荘へ向かいました。
久しぶりに外に出て、日差しが眩しくクラクラしました。
そして、驚いたのが、視覚的にも過敏度が増していることでした。
山道を登る時に、ふと樹々を見ると、なんと言ったらいいのか…例えば、山の絵を描く時に、これまでなら緑の色は5色くらいで表現したと思うのですが、12色くらいに見えたのです。
何を見ても迫ってくるような色彩で「うわっ」と声をあげてしまうほどでした。
なるべく外を見ないようにしながら、助手席でぐったりとしていました。
別荘についてみると、空気も良く、建物も問題なく過ごせそうでした。
私は滞在している間中、ほとんどテラスの長椅子にいました。
ここでずっと空気を吸っていたかったのです。
長椅子を倒して横になり、持参したタオルケットを巻きつけて、夜寒く感じるまでずっといました。
そこでようやく睡眠をとることができました。
翌日も、ほとんどの時間をテラスで過ごしました。
ちょうどその頃、仕事で大事なプレゼンがあって、体調の悪い私は自分がやることを断念し、夫に頼んでいました。夫はパソコンを持参して資料を作り、私は横で内容について話していました。
久しぶりに仕事のことを考えられるまで頭の中が回復していました。
別荘のそばには小川が流れていました。
裸足になって水の中に入り、両手も水に入れました。
しばらくすると、すーっと何かが抜けていくような、気持ちの良い感覚になりました。
自然ってすごいな。
私は、少しずつ自分を取り戻しはじめました。
「帰ったら、徹底的に家の中を掃除しよう。壁も天井も水ぶきしてみよう。」
そう考えていました。
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