帯状疱疹になったけれど重症化せずに済みました

1週間前、帯状疱疹になりました。
化学物質過敏症だと薬を飲むのは不安だし怖いですよね。過敏症の人がどんな治療をしているのかわからないなか、自分で決断しなくてはならない場面がよくあります。

私は過去ヘルペスに何度もなりました。基本的にヘルペスと帯状疱疹は治療に使う薬も同じだそうで、その経験をもとに判断しました。

帯状疱疹とは

左右どちらかにピリピリと刺すような痛みとともに、赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状に出る病気です。

帯状疱疹は、体の中に潜んでいたヘルペスウィルスの一種によって起こります。
水ぼうそうにかかったことのある人は、誰でも発症する可能性があるそうです。

私は水ぼうそうになったことはないのですが、長男が小さい頃一緒に水ぼうそうのワクチンを打ちました。私も長男もアトピーがひどかったので、水ぼうそうにかかるのを避けたためです(当時の小児科医に相談)。ということで、私の体の中にもいたんですね。

私の前知識と夫の判断

過去、私がよく罹っていたものに口唇ヘルペスがあります。これも水ぼうそうや帯状疱疹の仲間です。疲れると口の周りにブツブツができて小さな水ぶくれになり、皮膚科でゾビラックスという飲み薬とアラセナという塗り薬をもらっていました。当時の経験ではゾビラックスを飲むのが早いほど悪化せずに治ってくれていました。ウィルスが増えるのを抑える薬です。

また、20代の頃大学病院に入院した際に同室だった方が帯状疱疹でした。その方は目の近くから頭にかけて発症し、失明の危険があるとか。帯状疱疹も重症化したり出る場所よっては怖いんだな、という記憶がありました。

奈保子の帯状疱疹
私がピリピリと痛みを感じ、ブツブツが出たところ。

先週月曜日、朝起きると右側の脇から背中にかけてピリピリと刺すような痛みがありました。触ると皮膚がボコボコとしています。見てくれた夫が「これ、やばいんじゃないの?」と。夫の兄弟が帯状疱疹になったことがあり、私のブツブツにピンときたようでした。

そこですぐに主治医に連絡し、状況を説明して診察をお願いしました。化学物質過敏症の私は別室で他の患者さんと会わないように診てもらっています。他の患者さんの香料などで具合が悪くなるためで、患者さんが少なくなる時間に行きました。

処置の内容

主治医は診るなり「これは帯状疱疹の可能性が高いですね。」と。まだ出始めだけど、そのように見えるとのこと。「薬、飲める?飲みたくない?」と聞かれました。化学物質過敏症なので、薬を飲めば辛くなることは目に見えています。けれど私は「飲みます、そのつもりで覚悟して来ました。」と答えました。

ウィルスが増えるのを抑える薬を一刻も早く飲む方が悪化しないことを体験しています。薬を飲むダメージと帯状疱疹の悪化を比べ、薬を飲むことを選択しました。

またここ1年、主治医の指導で外出を抑え、外食をせず自分で作ったものだけを食べ、仕事も極力減らしたおかげで少し体に余力が出ているのを感じました。
「薬を飲んでも耐えられるかもしれない」そんな期待が私にありました。

製品名は違うがゾビラックスとアラセナと同じもの。

帰宅後すぐに薬を飲み始めました。
1回2錠、1日に5回飲みます。
この大きさの薬をそんな量で飲むのは、化学物質過敏症になってから初めてです。

薬を飲むと身の置き所がないような、どの体勢なら辛さがなくなるのかわからないまま過ごし、2時間ほど経つとスッと楽になる印象でした。でもまたすぐに次の薬を飲む時間になり、楽になる時間も徐々に無くなっていきました。結果、月曜日、火曜日は5回飲んだものの、水曜日の朝飲んだ時に限界を迎えました。その後は突っ伏して寝ている状態に。

塗り薬も朝晩夫に患部へ塗ってもらいました。皮膚の状態は良くなっていると夫がいうので、飲み薬はそれ以上無理はせず再診の日を待ちました。木曜日、主治医に診てもらうと「間違いなく帯状疱疹だったね。でもよくなってきているね。カサブタになり始めているし、重症化しなくてよかったね。」ああ、よかった、とホッとしました。

主治医から、飲み薬も塗り薬もやめてよいが皮膚の保湿はするように言われました。治りかけは痛みより痒みが出てきて乾燥すると掻きやすく、せっかくカサブタになっても掻きこわすかもしれないからです。

<補足>
1日2回飲めば済む薬もあります。最近はよく効く薬もあるそうです。私は過去にバルトレックスという1日2回飲めば良い薬が合わなかった経験があり、主治医と相談して飲めた経験のあるゾビラックスと同じアシクロビルを1日5回飲みました。

代替療法としてアロマを使う

精油は「生活の木」にて購入しています。

私は化学物質過敏症を発症したきっかけがステロイド軟膏だったせいか、塗り薬への反応が強く出ます。ワセリンやオイルも嫌がる肌、でもアトピーはまだ続いていて乾燥気味の肌は年中かゆいままです。

それが3ヶ月ほど前からアロマに詳しい妹に教わって軟膏を自分で作るようになりました。少し体調が底上げされたことも功を奏し、精油の香りに反応せずリラックス効果も感じました。乾燥していた肌も少しずつ艶が出はじめ、剥がれ落ちる皮膚も減りました。

今回帯状疱疹になって妹に相談すると「アロマセラピーで痛みとかゆみは治せる」という本に帯状疱疹に効くアロマの処方が載っているとのこと。早速調べて必要な精油を揃え、自分で作りました。

中でもペパーミントが今の状態にはとても救いになりました。肌着とカサブタがこすれて痒みが出るところ、ペパーミントのひんやり感が摩擦熱を軽減してくれるようでした。おかげで夜眠る時も少し楽になりました。

最近アロマ軟膏を自分で作って気づいたのは、最初はレシピ通りに組み合わせるものの、だんだん自分に合う配合がわかってくることです。試しているうちに体もちゃんと応えてくれるのがわかるように。

今回も新たな精油の効果を感じる機会になりました。
その後カサブタも綺麗にとれ、夫が「治ったね」と。
1週間で治ったのは早かったと思います。

▼生活の木 オンラインストア はこちら
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▼参考にしている本はこちら

『大丈夫、きっとよくなる。化学物質過敏症の私がつくった製品wacca(ワッカ )』

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wacca代表。シルクスクリーン製版、衣装制作の(株)横山工藝 取締役。学芸員(美大卒)。2009年に化学物質過敏症を発症し、13年に診断。12年~14年が最も状態が悪く、今は寛解(かんかい)に向けて前進中。アトピー性皮膚炎歴30年。 過敏症やアトピーの人が安心して使える衣料、安全な染料でおしゃれを楽しめる衣類を開発。

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“帯状疱疹になったけれど重症化せずに済みました” に3件のコメントがあります

  1. こんにちは、OGマスクをネット検索で知ってこちらを読ませてもらいました。私は化学物質過敏症(以下CS)でオーガニック専門店を経営しています。
    横山さんと同じでヘルペスもあります。CSが改善してからは出ていませんが、ヘルペスや帯状疱疹が出た時にどうするか?の不安はありますので、参考にさせてください。

    また、白内障の手術をされている記事も読みました。CSのお客様で緑内障の手術をする必要のある人がいますが、CS主治医に術後にCSが悪化するためとめられています。こちらの経験を伝えて参考にさせてもらいます。

    10年間書いてきたブログ記事のCS奮闘記を『化学物質過敏症を改善』という冊子にしました。自社出版で出していますので、関心がありましたらよろしくお願います。
    https://creative-tamaya.p-kit.com/page503881.html

    また、こちらのブログ記事をお店のブログにリンクしてもよいでしょうか。

    1. 藤田良美さま

      お返事遅くなりました。
      お店のブログへのリンク承知しました。
      ありがとうございます。

      また、冊子についても先ほど注文させていただきました。
      ブログも長く書かれていらっしゃるんですね。

      私もゆっくり読ませていただきます。

      1. 横山様、確認が大変遅くなりましてすいませんでした。ブログのお気に入りに入れさせてもらいました。個人差の大きいCS、個々の経験はとても貴重な情報です。
        また冊子をありがとうございました。